自宅で新聞を月ぎめでとっている人は、ついに2人に1人を下回りました。公益財団法人新聞通信調査会が2026年10月10日に公表した「メディアに関する全国世論調査」で、新聞購読率は49.8%。2008年度に調査を始めてから、初めて5割を切った数字です。
調査開始時の88.6%と比べると、約18年で38.8ポイント減ったことになります。では、どの世代で新聞離れが進み、新聞をとらない人はどんな理由を挙げているのでしょうか。前年の詳細データもあわせて読み解いていきます。
この記事でわかること
- 2026年調査で判明した新聞購読率49.8%と、ニュース接触率の内訳
- 2008年度88.6%からの推移と、減り方が加速したタイミング
- 20代・40代・70代以上など年代別の購読率の差
- 新聞をとる理由・とらない理由と、メディア別の信頼度
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新聞購読率が初めて5割を下回った|2026年調査の結果
今回の調査は第19回にあたり、2026年7月17日から8月16日にかけて実施されました。全国の18歳以上の男女5000人を対象に、2676人から回答を得ています。
| 項目 | 2026年調査(第19回) |
|---|---|
| 月ぎめ新聞の購読率 | 49.8%(前年比0.3ポイント減) |
| 1週間でニュースに接したメディア:民放テレビ | 84.2% |
| 同:インターネット | 74.4% |
| 同:NHKテレビ | 69.7% |
| 同:新聞 | 49.7%(初めて5割を下回る) |
| 同:ラジオ | 27.6% |
| 調査期間 | 2026年7月17日〜8月16日 |
| 回答者数 | 2676人(対象5000人) |
注目したいのは、購読率だけでなく「1週間のうちに新聞でニュースに接した人」も49.7%と、初めて5割を割り込んだ点です。家で新聞をとっていなくても職場や図書館で読む人はいますが、そうした接触まで含めても半数を切ったことになります。
「0.3ポイント減」は実は小さな数字
意外なことに、前年からの減少幅は0.3ポイントにとどまりました。前年(2025年)の調査では53.8%から50.1%へ3.7ポイントも減っていたため、2026年は減少ペースがいったん緩やかになった格好です。ニュースの見出しは「5割割れ」という節目に目が行きがちですが、数字そのものは「50.1%→49.8%」というわずかな変化でした。
新聞購読率の推移|2008年88.6%からどう減ってきたか

新聞通信調査会の調査は2008年度に始まりました。当時は10人に9人近くが新聞をとっていた計算です。
| 調査年度 | 月ぎめ購読率 | 前年からの変化 |
|---|---|---|
| 2008年度(第1回) | 88.6% | ― |
| 2024年度(第17回) | 53.8% | ― |
| 2025年度(第18回) | 50.1% | 3.7ポイント減 |
| 2026年度(第19回) | 49.8% | 0.3ポイント減 |
2025年の調査では、新聞を読んでいる人のうち「月ぎめでとっている紙の新聞」は2018年度から減り続け、逆に「新聞や新聞記事は読まない」と答える人が増え続けていると報告されていました。紙の新聞の存在感が少しずつ薄れてきた流れの延長線上に、今回の5割割れがあると考えられます。
全国紙・地方紙・電子版の内訳
2025年調査の内訳を見ると、購読者のうち全国紙をとっている人が45.7%、県紙・地方紙が41.0%、ブロック紙(北海道新聞・中日新聞・西日本新聞の3紙)が14.2%でした。ちなみに全国紙の購読者のうち電子新聞だけを読む人は3.8%、紙と電子の両方が3.4%で、9割以上は今も紙の新聞を読んでいます。「紙から電子へ移った」というより、「とる人そのものが減った」という構図に近いのが実態です。
年代別に見る新聞購読率|20代と70代で大きな差

2026年調査の年代別データは、記事執筆時点で詳しく公表されていません。そこで、最新の詳細データである2025年調査(第18回)から年代別の傾向を見ていきます。
- 40代以下:月ぎめ購読率は20%台にとどまる
- 50代以降:年代が上がるほど購読率が高くなる
- 70代以上:78.3%と最も高い
- 前年からの減少幅:20代で8.5ポイント、40代で6.9ポイント、60代で5.0ポイント、50代で3.7ポイント減
「新聞を読まない」と答えた人も年代が若いほど多く、2025年調査では40代以下で50%を超えていました。一方で70代以上では、月ぎめの紙の新聞を読んでいる人が76.2%。同じ日本の中でも、世代によってニュースの入り口がまったく違うことがわかります。
40代の減少幅が大きいのはなぜ?
若い世代の新聞離れはよく話題になりますが、2025年調査で目を引くのは40代の6.9ポイント減です。40代は子育てや仕事で忙しく、ニュースはスマートフォンで済ませる生活スタイルが定着しやすい年代でもあります。家計の見直しで真っ先に解約候補に挙がるのが新聞、という家庭も少なくないかもしれません。
新聞をとる理由・とらない理由

2025年調査では、購読している人・していない人それぞれに理由をたずねています。
| 順位 | 新聞をとる理由(購読者) | 新聞をとらない理由(非購読者) |
|---|---|---|
| 1位 | 読むのが習慣になっている(46.1%) | テレビやインターネットなど他の情報で十分(76.1%) |
| 2位 | 新聞でなければ得られない情報がある(42.2%) | 購読料が高い(41.2%) |
| 3位 | 毎日自宅に届けてくれる(33.7%) | 読む習慣がない(29.4%) |
| 4位 | 新聞の情報は自分に役立つ(31.5%) | 読む時間がない(23.8%) |
| 5位 | 世間の動きが大体わかる(31.2%) | 紙の新聞は処分が面倒(22.5%) |
実際に表を並べてみると、とる側もとらない側も「習慣」がキーワードになっているのがわかります。購読者の1位は「習慣だから」、非購読者でも「習慣がない」が3位。とくに20代では「新聞を読む習慣がない」が44.5%と、他の年代より目立って高い数字でした。
購読料「高い」は53%、戸別配達「続けてほしい」は50%
同じ2025年調査では、新聞の購読料を「高い」と感じる人が53%、「妥当」が43%でした。一方、日本独特の仕組みである戸別配達を「続けてほしい」と答えた人は50%。値段には厳しい目を向けつつも、毎朝ポストに届く仕組みそのものには一定の支持がある、という少し複雑な結果です。
新聞の信頼度は今も高い|メディア別の点数
購読率は下がる一方ですが、「どのくらい信頼できるか」という点では新聞は今も上位にいます。2025年調査では、全面的に信頼している場合を100点、普通を50点として各メディアに点数をつけてもらいました。
| メディア | 信頼度(2025年調査) |
|---|---|
| NHKテレビ | 66.8点 |
| 新聞 | 66.2点 |
| 民放テレビ | 60.1点 |
| ラジオ | 55.4点 |
| インターネット | 47.4点(前年比1.1点低下) |
| 雑誌 | 42.0点 |
ちなみに、年代別では新聞が40代以下で信頼度1位になっていました。18〜19歳では新聞が71.9点と全メディアで最も高く、「読んではいないけれど、信頼はしている」という若い世代の意外な姿が浮かびます。SNSについても「SNSのほうが社会の真実を知ることができる」に「そう思う」と答えた人は28%にとどまり、「そう思わない」の58%を大きく下回りました。
よくある質問
Q1. 2026年の新聞購読率は何%ですか?
A. 新聞通信調査会の第19回調査で49.8%でした。2008年度の調査開始以来、初めて5割を下回っています。
Q2. 新聞購読率の推移はどうなっていますか?
A. 2008年度の88.6%から減少が続き、2024年度53.8%、2025年度50.1%、2026年度49.8%と推移しています。
Q3. 年代別で新聞購読率が最も高いのはどの世代ですか?
A. 2025年調査では70代以上が78.3%で最も高く、40代以下は20%台でした。2026年調査の年代別詳細は今後の公表資料で確認できる見込みです。
Q4. 20代の新聞購読率はどのくらい下がっていますか?
A. 2025年調査では20代の月ぎめ購読率が前年から8.5ポイント減り、年代別で最も大きな減少幅でした。
Q5. 新聞をとらない一番の理由は何ですか?
A. 2025年調査では「テレビやインターネットなど他の情報で十分だから」が76.1%で最多でした。次いで「購読料が高いから」が41.2%です。
Q6. 都道府県別の新聞購読率ランキングはこの調査でわかりますか?
A. 新聞通信調査会の世論調査は全国の18歳以上を対象にした標本調査で、都道府県別のランキングは主な公表項目に含まれていません。地域別の傾向を知りたい場合は、日本新聞協会などが公表する発行部数データもあわせて確認すると全体像をつかみやすくなります。
Q7. この調査の詳しい資料はどこで見られますか?
A. 新聞通信調査会の公式サイトで、過去の「メディアに関する全国世論調査」の報告書が公開されています。2026年調査の詳細資料も同サイトで確認するのが確実です。
自分のニュースの入り口を見直すきっかけに
新聞購読率49.8%という数字は、新聞が消えつつあることだけを示しているわけではありません。信頼度では今もNHKと並ぶ上位にあり、若い世代ほど「読まないけれど信頼している」という結果も出ています。普段スマートフォンのニュースだけで済ませている人は、図書館の新聞コーナーや電子版の無料記事で、一度「紙面の並び方」で世の中を眺めてみると、意外な発見があるかもしれません。
年代別の傾向は、同じく世論調査をもとにした国語に関する世論調査の「さん」付け25.5%の記事でも詳しく紹介しています。
