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学級写真の廃止を撤回した名古屋の小学校 理由・アンケート・サイズ・代替策など

ニュース

4月、新しいクラスがそろったころに体育館や校庭で撮る一枚の集合写真。担任の先生を真ん中に、少し緊張した顔の子どもたちが並ぶ学級写真は、多くの家庭で毎年アルバムに加わってきた定番の記録です。

その学級写真を今年度から廃止していた名古屋市瑞穂区の市立小学校2校のうち1校が、方針を改めて再び撮影することが2026年11月5日に報じられました。きっかけは、保護者アンケートで6割を超える家庭が「必要」と答えたことです。

この記事でわかること

  • 名古屋市瑞穂区の小学校が学級写真の廃止を撤回するまでの経緯
  • 学級写真とは何か、年度初めに撮る理由と古くからの歴史
  • 学校が廃止に踏み切った理由と、保護者が復活を望んだ理由
  • 学級写真の一般的なサイズと価格の目安
  • 写真を残しながら子どものプライバシーを守るための工夫

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名古屋市瑞穂区の小学校が学級写真を復活へ 撤回までの経緯

毎日新聞などの報道によると、瑞穂区では2026年度から、児童約260人が通うA校と、約800人が通うB校の2校が学級写真の撮影を取りやめていました。A校は前年度末に、B校は4月に廃止を決め、保護者に伝えています。名古屋市教育委員会によると、市内の市立小学校で学級写真を廃止していたのは、この2校を含めてごく一部にとどまります。

その後、A校では保護者から「学級写真を続けてほしい」という声が上がりました。PTAが保護者アンケートを実施したところ、撮影・販売の必要性を「感じる」が61%、「感じない」が22%、未回答が17%という結果になりました。

学校はこの結果を受けて対応を協議し、廃止の撤回を決めています。A校の教頭は取材に対し「それだけの声をむげにはできない」と話し、撮影を希望しない児童への配慮を約束しました。一方のB校は、修学旅行の集合写真と運動会のスナップ写真は続けるとしたうえで、学級写真については現時点で方針を変えていません。

項目 A校 B校
児童数 約260人 約800人
廃止を決めた時期 2025年度末 2026年4月
廃止の主な理由 個人情報保護など プライバシー保護など
現在の方針 廃止を撤回し撮影を再開 学級写真は撮影しない(修学旅行の集合写真・運動会スナップは継続)

表は2026年11月5日時点の報道内容をもとに整理したものです。今後の撮影日程や方法は、各校から保護者への案内で確認してください。

学級写真とは?年度初めに撮る理由と古くから続く歴史

学級写真の撮影場所にもなる日本の小学校の教室のイメージ
Photo by YU HSIU CHOU on Pexels

学級写真とは、クラスの子どもたちと担任の先生がそろって写る集合写真のことです。多くの学校では、クラス替えが落ち着く4月から5月ごろに、校舎の前や体育館で撮影されます。写真館や学校写真の専門業者が撮影を担当し、希望する家庭が有料で購入する形が一般的です。

なぜ「年度初め」に撮るのか

年度初めに撮る理由は、1年間を一緒に過ごす仲間の顔と名前を早く覚えるきっかけになるからだと言われています。転校生や欠席が続いた子が後から写真を見て、クラスの顔ぶれを確認する役目もあります。実は、卒業アルバムのクラス写真を年度初めの学級写真から流用する学校もあり、1枚の写真が卒業まで使われることも珍しくありません。

明治時代から続く「学校の集合写真」

学校で集合写真を撮る習慣は古くからあり、明治時代の後半には卒業記念の集合写真が各地で撮られていたと言われています。当時は写真そのものが貴重で、写真師が大型のカメラを学校に持ち込み、全員が息を止めるようにして並んだそうです。ちなみに、集合写真で前列が座り、後列が立つ並び方も、全員の顔を1枚に収めるためのこうした時代からの工夫です。

昭和から平成にかけては、学級写真は「毎年1枚ずつ増えていく成長記録」として家庭に定着しました。小学1年から6年までの6枚を並べると、身長の伸びや表情の変化がひと目でわかります。保護者が廃止に戸惑った背景には、こうした長年の習慣があると考えられます。

学級写真が廃止された理由 プライバシーと学校現場の事情

学校側が廃止の理由として説明してきたのは、主に次の点です。

  • 児童のプライバシー保護:写真が外部に流出した場合、顔と学校名・学年から児童が特定されるおそれがある
  • 画像の悪用への懸念:生成AIなどで写真が加工され、意図しない形で使われるリスクがある
  • 授業時間の確保:全学級の撮影にはおよそ3時間かかり、その分の授業時間を優先したい
  • 欠席した児童への配慮:撮影日に休んだ子だけが写らない状況を避けたい

背景には、前年に市内で教員による児童の画像の不適切な取り扱いが問題となり、学校での撮影や写真の管理に厳しい目が向けられたことがあります。名古屋市教育委員会は、学級写真を続けるかどうかを各学校の判断に任せたうえで、保護者に丁寧に説明するよう求めてきました。

保護者が感じた「基準のわかりにくさ」

一方で、保護者からは「スナップ写真はよくて、学級写真がだめな基準がわからない」という疑問も出ていました。名古屋テレビの報道によると、B校が5月に実施したアンケート(回答率は約3割)でも、約7割が学級写真の継続を望んでいたといいます。ネット上でも、子どもを守る必要性には理解を示しつつ、全廃という方法に疑問を持つ意見が見られました。

弁護士の見方は「全員分をやめる必要はない」

弁護士ドットコムニュースの記事では、肖像権について「撮影の目的や場所、必要性、撮り方などを総合して判断される」と解説しています。学級写真を続けるかどうかは基本的に学校が判断する事柄としたうえで、写りたくない子どもがいるからといって全員分をやめなければならないわけではない、という見方を示しました。写りたい人だけで撮る方法もあり得るものの、写らないことで不利益を受けたり、言い出しにくい雰囲気が生まれたりしない配慮が大切だとしています。

保護者アンケート61%が「必要」 撤回を決めた学校の判断

A校の撤回は、保護者の声を数字で示したことが決め手になりました。実際に子どもを通わせている家庭の声が、アンケートという形で学校に届いたことになります。アンケートでは「必要と感じる」61%に対し、「感じない」は22%で、約3倍の差がついています。未回答の17%を除くと、回答者のおよそ7割以上が学級写真を必要と考えていた計算です。

意外と見落とされがちですが、学級写真は「全員がそろって写る」唯一の公式な記録でもあります。運動会や遠足のスナップ写真は、たまたまカメラの前にいた子が多く写り、写る回数に差が出やすいものです。その点、学級写真なら全員が1枚に1回ずつ写るため、「うちの子が写っていない」という不公平が起きにくいという特徴があります。

A校は撮影の再開にあたって、撮影を希望しない児童への配慮を約束しています。廃止前の形にそのまま戻すのではなく、プライバシーへの配慮を組み込んだ新しい形で再開する点が、今回の撤回の大きなポイントです。

学級写真のサイズと価格の目安

学級写真や行事写真のプリントを手に取って見返す様子
Photo by George Milton on Pexels

学級写真のサイズは学校や業者によって異なりますが、よく使われるのは次のようなサイズです。

サイズ 寸法の目安 主な使われ方
2L判 127×178mm 学級写真・集合写真で一般的。アルバムに収めやすい
六切(六つ切り) 203×254mm 台紙付きの記念写真。全員の顔が大きく写る
六切ワイド 203×305mm前後 人数の多いクラスの横長集合写真
L判 89×127mm 少人数の集合写真や配布用

価格は購入方法で幅があります。写真館の料金例では、2L判が1枚600円前後、六切ワイドが1,800円前後といった設定が見られます。最近は学校写真をネットで展示・販売するサービスも増え、保護者がパスワード付きのページから注文する形も一般的になってきました。

購入した学級写真の保管のコツ

  • SNSに投稿するときは、他の子の顔が写らないように切り取るか、投稿自体を控える
  • スマートフォンで撮影したデータを共有アルバムに置く場合は、公開範囲を家族だけに限定する
  • 紙の写真は湿気の少ない場所で、学年ごとにアルバムへまとめておくと見返しやすくなります

写真を残しつつ子どもを守る工夫 学級写真の取りやめ以外の選択肢

学級写真の撮影準備でカメラと三脚を調整する様子
Photo by Roderick Salatan on Pexels

今回の議論で浮かび上がったのは、「撮るか、やめるか」の二択だけではない、という点です。報道や専門家の意見をもとにすると、学級写真を続けながらリスクを下げる方法には次のようなものがあります。

工夫 内容 期待できる効果
撮影希望の確認 事前に家庭の意向を確認し、希望しない児童は写らない形も選べるようにする 写りたくない子への配慮
販売方法の見直し 購入者を在籍児童の家庭に限定し、閲覧ページにパスワードを設定する 外部への流出防止
データ管理の徹底 撮影データの保存期間や保管者を業者と取り決める 画像の二次利用の防止
欠席者への対応 別日に撮影した写真を合成する、予備日を設ける 全員が写る記録の確保
撮影時間の短縮 撮影場所を固定し、学年単位で時間割を組む 授業時間への影響を抑える

学校写真を扱う業者の中には、ネット販売時に画像へ透かしを入れたり、注文期間を過ぎるとデータを公開停止にしたりする仕組みを取り入れているところもあるようです。学校と業者、保護者が役割を分け合えば、思い出を残すことと子どもを守ることは両立しやすくなります。

学級写真の廃止と撤回に関するよくある質問

Q. 学級写真を廃止した名古屋市の小学校はどこですか?

A. 報道では、名古屋市瑞穂区の市立小学校2校とされ、学校名は公表されていません。このうち児童約260人のA校が廃止を撤回し、撮影を再開する方針です。

Q. 学級写真が廃止された理由は何ですか?

A. 児童のプライバシー保護、写真が流出した場合の児童特定や生成AIによる悪用への懸念、全学級の撮影にかかる約3時間の授業時間確保、撮影日に欠席した児童への配慮などが挙げられています。

Q. 学級写真の一般的なサイズは?

A. 2L判(127×178mm)が多く、人数の多いクラスでは六切ワイドなど横長のサイズが使われることもあります。学校や業者によって異なるため、販売時の案内で確認してください。

Q. 学級写真は名古屋市内の全小学校で中止になったのですか?

A. いいえ。名古屋市教育委員会によると、学級写真を廃止していた市立小学校は一部に限られ、ほとんどの学校では従来どおり撮影されています。続けるかどうかは各学校の判断に任されています。

Q. 子どもが学級写真に写りたくない場合はどうすればいいですか?

A. 撮影前に担任の先生へ相談するのが基本です。撤回を決めたA校も、撮影を希望しない児童への配慮を約束しています。弁護士の解説でも、写らない子が不利益を受けない配慮が大切だとされています。

Q. 学級写真を購入しなかった場合、後から手に入りますか?

A. ネット販売の場合、注文期間を過ぎると購入できなくなることが多いようです。販売期間と締切日は、学校から配られるお知らせで早めに確認しておくと安心です。

Q. 学級写真の取りやめは今後ほかの学校にも広がりますか?

A. 現時点で名古屋市は各学校の判断に任せており、市全体で取りやめる方針は示されていません。今回の撤回のように、保護者の意見を聞いて方針を見直す動きもあります。

子どもの1年を写す一枚を、これからも大切に

名古屋市瑞穂区の小学校で起きた学級写真の廃止と撤回は、思い出の記録と子どものプライバシーをどう両立させるかを考えるきっかけになりました。保護者アンケートの61%という数字が学校の判断を動かし、配慮を組み込んだ形での再開につながっています。

お子さんの学校で学級写真の案内が届いたら、販売方法や撮影を希望しない場合の対応にも目を通してみてください。購入した写真は家族だけで大切に保管し、6年分がそろったときに成長の歩みを一緒に振り返ってみると、きっと会話が弾むはずです。




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